こんにちは。
学習塾ブランチ講師の西原です。
もうすぐ夏休みですね。
早い学校ではもう夏休みの宿題が配られているようです。
毎年最終日ぎりぎりに宿題をやらせているという親御さんも多いかと思います。
できれば、自己管理して余裕をもって終わらせて欲しい!そう思いますよね。
とはいえ、勝手にできるようになるかというとなかなかそうもいきません。
やはり親のサポートは必要です。
では、どういうサポートが必要なのでしょうか?今日はそれを考えていきましょう。
お子さんの力を分析する
まず、お子さんにはどんな力が身についていて、どんな力が不足しているのか整理するところから始めていきましょう。
計画を遂行するために必要な力は
①メタ認知力(客観的にみる力)
・自分の状況を正しく理解できるか
・全体像を把握することができるか
・自分の力を過大評価(過小評価)していないか
②自己管理力
・決めたことを守ることができるか
・達成可能な目標を設定できているか
・計画を立てることができているか
③自己効力感
・計画を達成することが出来ると感じているか
・やればできると感じているか
・難しい課題にも前向きに取り組もうとするか
他にも色々ありますが、今日はこの3点について考えていきましょう。
皆さんのお子さんはどの能力が足りないと思いますか?
まずは少し時間をかけて考えてみましょう。
メタ認知力
メタ認知とは、自分を客観視する力だと思ってください。
メタ認知力が不足していると、1日では到底終わらないだろう宿題をため込み、徹夜をしたり、提出日に間に合わなかったりします。
これは、さぼっているわけではなく、本人は直前まで終わらせるつもりでいます。
ただ、その読みがあたらなかっただけなのです。
・1ページを終わらせるのに、どれぐらいの時間がかかるかよく分からない。
・自分の集中力がどれくらい持つか分からない。
こんな状態で、「最終日に1日頑張れば終わる」と思っています。
これは、「早くやりなさい!」と言ってもなかなか効きません。
なぜなら本人は間に合うと思っているからです。
なので、何を言っても「大丈夫大丈夫!」と言います。
そして、翌年の夏休みも「今年は大丈夫!」と言って、だいたい同じ状況になります。
もし、お子さんがこの状態なのであれば、どういう計画を立てているか細かく質問していきましょう。
・宿題は全部で何ページあるの?
・1ページ何分ぐらいかかるの?
・あと何時間ぐらいで終わる予定なの?
などです。多くの場合は答えられずに考え込んでしまうと思います。
そのタイミングで、一緒に考えようかと促していきましょう。
間違っても「ちゃんと考えなさい!」とは言わないでください。
客観的にみるということがまだ苦手なのです。自分で考えさせようとしてもうまくはいきません。
一緒に筋道立てて考えてあげることで、客観的にみる力も養われていきます。
自己管理力
次は自己管理力です。
立てている計画は妥当で、その通りやれれば確かに終わるだろう。
だけど、計画通りにやれている感じがしないという状態です。
自分がなんとしても達成したい目標へのプロセスであれば
何を言わなくとも、環境さえあれば、自分で自分を管理して頑張ることができると思いますが、
夏休みの宿題なんて、達成したい目標ではありません。
放置しておくとうまくいかないのは明らかです。
ですから、ご自宅でいくつか要素を足してあげましょう。
①楽しみにを追加する
ちょっと遊びの要素を入れて、宿題を終わらせることに目的を持たせてあげましょう。
・ゲーム感覚で、いついつまでに達成したらお小遣いUP
・最終日近くの休みに予定を入れて、ここまでに宿題を終えていれば、家族でお出かけ
など、期間内に終わらせることが本人にとってメリットになるように設計をしてあげましょう。
子どもも親も楽しめるぐらいの設定が良いです。
②見える化する
宿題を取り組んだ日にシールを貼るや、取り組んだ量をグラフにするなど
宿題の状況を視覚的に見えるような工夫をしてあげましょう。
そうすることで、前進感を感じることができ、日々の宿題を前向きに取り組むことができるようになります。
自己効力感
最後に、自己効力感です。
自己効力感が低いと、自分への結果期待が持てず、諦めやすくなってしまいます。
問題を解く前から、どうせ分からないと思っていたり、1日2時間勉強するなんて私には無理!と考えていたりすると
そもそも使えに座って、宿題に取り組もうという気する起きなくなってしまいます。
問題が難しくて分からない場合は、なかなかすぐに解決することは難しいかもしれませんが、
勉強習慣については、1ヶ月で改善は可能です。
こういう子達の特徴として、いきなりハードルの高い目標をかかげて、できずに自己嫌悪するというループにはまりやすい傾向があります。
「土日8時間がんばる!」と言ってきたときに、やる気になってくれたと喜びたくなるかもしれませんが、そこは冷静になりましょう。
今まで1時間するのも難しかった子がいきなり8時間はなかなかハードルが高いです。出来ない可能性が高いです。
かといって、せっかくやる気になっているところ、8時間なんてムリでしょ!?と言うのもよくありません。
ですので、親御さんは低めの必達目標を設定してあげましょう。
「8時間できたら、晩御飯はステーキだね!急に8時間はきついかもしれないけど、最低でも2時間は頑張って欲しいな」
と、肯定しつつ、最低ラインを設定しましょう。
今までやってきていない子が2時間頑張るわけですから、それでも十分な頑張りですよね。
そこを褒められるように手を打っておきましょう。
是非夏休みを活用して良い習慣を作りましょう