学習の伸び悩みの4大要因
中学の勉強でつまずき出したら、次の4つを先ずは確認してみましょう。
何かしら当てはまるものがある(複数ある場合が多いです。)と思います。
そこを一つ一つ対処していくことが大切です。
対処は早ければ早いほど良いです。
「うちの子大丈夫かな?」と少しでも感じたら、そのままにせずに一度確認をしましょう。
学習時間の不足
まずは普段の学習時間に不足がないか確認しましょう。
当たり前のことではありますが、各学年の平均学習時間はご存知ですか?
同じ学年の子ども達がどれぐらい学習に時間を使っているかは正しく把握しておきましょう。
学年 | 1日の平均学習時間 | 宿題の時間 | 学習塾の時間 | 家庭学習の時間 |
---|---|---|---|---|
小学5年生 | 1時間28分 | 46分 | 14分 | 28分 |
小学6年生 | 1時間44分 | 47分 | 20分 | 37分 |
中学1年 | 1時間45分 | 57分 | 16分 | 31分 |
中学2年 | 1時間42分 | 51分 | 21分 | 30分 |
中学3年 | 2時間14分 | 51分 | 38分 | 44分 |
上記のデータは1日の平均時間として計算されていますので、学習時間の値が20分前後となっています。
週1日~3日塾に通うと考えると、中学1年生では塾では60分授業を2回や90分授業を1回受講しているという事になります。
平均的には宿題に1時間弱かけて、それ以外に30分~1時間の学習をしているという事になります。
つまり、家で「宿題しかしていない」というのは、学習時間が不足している可能性があります。
さらに、宿題は適当にやっつける子ども達が多いです。(自分自身も子どもの時はそうでした。)
そうなると、この宿題の時間は非常に非効率な学習時間となります。
※今は、宿題が出ないという学校・学年もあると耳にします。年によっても異なる事がありますので、まめに確認しましょう。
学習時間が確保できるかどうかは、小さい時からの習慣化ができているかどうかが大きく作用します。
習慣化は一朝一夕にはいきません。
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子ども任せではうまくいきませんので、親御さんの協力も必要です。
そんな余裕がないという方は学習塾を利用するのも一つの方法です。
学習時間が足りていないだけという中学生は非常に多いです。
そういう子達は時間を確保するだけで、スッと伸びることも多いのです。
チェックポイント
✔ 家庭での学習時間が確保できているか
✔ 学習する時間帯が固定されているか(習慣化できているか)
間違った学習方法
続いて、勉強方法の問題です。
部屋でずっと勉強しているようではあるが、成績がともなわない。
そういう時はお子さんの学習方法を観察したり、本人に話を聞いたりしてみましょう。
学習にはインプット学習とアウトプット学習がありますが、
時間をかけている割に成績が低いお子さんの多くはインプット学習ばかりやっています。
それでは知識が長期記憶に移らず、テストの時に思い出せなくなります。
記憶の仕組みについては、こちらの記事で詳しく書いていますので、興味のある方はご一読ください。
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時間の無い方はこれだけ覚えて頂いて、お子様の学習を確認してください。
インプット学習 | アウトプット学習 |
---|---|
マーカーで教科書に線を引く | マーカーで線を引いた語句を隠して確認する |
教科書を黙読する | 教科書を声に出して読む 暗記マーカーで重要語句を隠した状態で教科書を読む |
教科書で答えを探しながらワークを解く | ワークの範囲の教科書を確認した後、教科書を見ずにワークを解く |
ワークの答えを写す | 答えを写した後、その問題が解けるか再度挑戦する |
インプット学習とアウトプット学習の理想的な比率は1:2
チェックポイント
✔ インプット学習ばかりしていないか
✔ 音楽(特に邦楽)を聞きながら勉強をしていないか
✔ テレビやスマホを見ながら勉強していないか
メタ認知の未発達
3つ目は「メタ認知力」です。
メタ認知とは自己を客観的にみることのできる力です。
これが弱いと「改善」することが難しくなります。
なぜこの結果になったのか、その原因を考えることをしないからです。
そういう子ども達はえてして自分の点数を覚えていません。
何点台だったかすら全く覚えていません。
もっというとどんな問題が出たかも覚えていないことが多いです。
メタ認知については、こちらの記事に少しだけ触れいますので、参考にしてください。
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チェックポイント
✔ 今日の学校の授業の内容を覚えているか
✔ 前回のテストの点数を覚えているか
✔ テスト前のワークの提出を期限内に出せているか
✔ テスト結果の振り返りができているか(何が悪かったのか話せるか)
語彙力の不足
最後は語彙力の不足です。
副教科も含めて、全体的に点数が低い場合はここを疑った方が良いでしょう。
お子さんはちゃんと漢字を読めていますか?
これは本人に聞くだけではダメです。
学校の授業ではあまり困っていないため「大丈夫!」と答えるからです。
学校の教科書やワークはある程度は漢字にルビがふってあります。
そのため内容は読むことができてしまい、自分が漢字が読めないことに気付きにくいのです。
これを確認するためには、ルビのふられていないものを読んでみなければいけません。
手っ取り早いのは、学校の定期試験の問題用紙です。
学校の先生がつくる定期試験の問題はルビがふられていないことが多いです。
これを声に出させて読ませてみてください。
また、私たちは言葉で思考をします。そのため、知っている言葉の数が少ないとその分、思考が狭くなってしまいます。
普段の生活の中で、多くの言葉に触れられるよう工夫をしておきましょう。
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語彙力の不足を補うにはかなりの時間が必要だと考えておいてください。
しかし、地道にやっていくしかない部分です。焦らずじっくり取り組みましょう。
チェックポイント
✔ 漢字を読めているか
✔ 英単語を正しい発音で読めているか
✔ 言葉の意味が分かっているか