はじめに
こんにちは。学習塾ブランチ エンジニアの樋口です。
先日「心理的安全性の作り方」読書記事にて、「行動分析」に関する内容をまとめました。
本日は次の章をまとめる予定だったのですが、思いがけず行動分析を実践する機会がありましたので、その内容についてまとめていきたいと思います。
行動分析実践編
経緯
知人より、「食後に1~2時間寝てしまう。なんとか寝ないようにしたい。」といった相談を受けました。
ついやってしまう行動を変えたいということで、行動分析による行動変容を試みました。
ヒアリングした状況
仕事でとても疲れて帰宅し、食事を食べた後、つい布団に横になってしまう。
寝ないようになんとか頑張っているが、気が付いたら寝ている。
歯磨きや入浴のために一度起きるが、起きてしまうと目が冴えてしまいその後寝られなくなる。
翌日の仕事に差し支えるため、食後に寝ないようにしたい。
このような内容をヒアリングした後、それを基に「帰宅から就寝まで」流れを一覧化しました。
- 疲れて帰宅
- 手洗い・うがい・着替えなど
- 夕食
- 体を休めるために横になる
- 寝てしまう(1~2時間)
- 起床
- 歯磨き・入浴など
- 寝られないのでSNSなど
- 1~2時に睡眠
これを踏まえ、部屋や気持ちの状況を聞きながら整理致しました。
- 体力も精神力も使う仕事に就いているため、帰宅後にとても疲れている
- 食事を摂る部屋と寝室が同じである
- 布団はひきっぱなしなのですぐに横になれる状態である
- 歯磨き、入浴などを寝る前にするため、寝ていたとしても起きる必要がある
きっかけ→行動→みかえりフレームワーク
寝ることそのものは意識して変えられる行動ではなさそうなので、その前段階の「横になる」を行動として捉えてフレームワークに落とし込みました。
- きっかけ:眠い状態+布団が敷いてある
- 行動:布団に横になる
- みかえり:体が楽になる
問題の整理
話を聞いたところ、「夕食後に寝てしまう」ことそのものよりも「結果として夜眠れなくなる」ことが問題であることが分かりました。
この時点でアプローチとして、次の3パターンが考えられます。
- 夕食後に寝ないようにする
- 夕食後の睡眠を仮眠レベルにして、すぐ起きられるようにする
- 夕食後眠くなった時点で、朝まで寝られる状態にする
どのパターンを適用するにしても、「布団に横になる」行動を変容することが必要だと考えました。
パターン1では夕食後に「横になる」以外の行動を差し込むことによって、すぐに寝てしまうのを防げます。
パターン3と合わせて考えると、食後すぐに歯磨き・入浴などを済ませてしまうのが一番効率がよいと思いますが、現状だと仕事による疲れを超えるだけの「食後すぐに寝る準備をする」行動の好子が見つかりませんでしたので、まずはパターン3での対応を検討しました。
解決のための対策
以下の対策を試みることになりました。
- 食事はリビングで摂る
- 布団を可能な範囲で片付け、座椅子を設置する
きっかけの1つである「布団が敷いてある状態」を操作操作し、かつ「1.食事と寝室を別の部屋にする」によって食事直後に横になれないように、かつ座椅子ではすぐに休めるようにというアイデアです。
座椅子では布団程熟睡できないため、短時間の仮眠になり、結果として夜寝る際にも問題なく寝られるのではと考えました。
今後、この対策の結果を観察しながら、実際に夜眠れるようになるまで修正を繰り返していく予定です。
考察
今回機会があり、行動分析で行動変容のための対策を立てる部分までを実践することができました。
何を行動として設定するのか、きっかけは何か、みかえりとして何を設定したらよいか、そもそもそれができるのかなど、書籍に書いてある通りにはなかなかいかない部分もあり、言うは易く行うは難しを感じます。
しかし「なんとなく」ではなく根拠のある対策を考える基となるため、知っているのと知らないとでは出せるアイデアに大きな差が生まれると感じました。
次回
次回は予定通り、第3章第2項について読んでいければと思います。
またこちらの行動変容に関する経過報告も定期的に書いてゆきますので、是非ご覧ください。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。